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その死に方は、迷惑です―遺言書と生前三点契約書 (集英社新書 393B)
ずばり、責任あるオトナの老後指南書です。
筆者はファイナンシャルプランナー、行政書士という肩書きを持ち、
また、「NPO法人遺言相続サポートセンター」というNPOの
副理事もなさっているそうです。
その豊富な経験からの本著、若輩の自分にも非常に勉強になります。
著者が薦める「遺言書と生前三点契約書」とは
遺言書
+
・体が不自由になった時のための「財産管理等の委任契約書」
・認知証になった後も安心して暮らすための任意後見契約
(これも公正証書ですることがひつようです)
・家族に不必要な負担をかけないため、自分が自分らしく死ぬための「尊厳死公正証書の作成
(これについてはそれぞれの考え方がありますね。)
です。
遺言書の部分の記述が大部分を占めています。
・相続手続きの煩雑さは財産の多寡に寄らず同じであり、
遺言書はお金持ちのものという先入観は誤り。
・せっかく遺した遺言書がきちんと処理され、本当に役に立つためには
どのように作ったらよいか。
→公正証書遺言の薦め
→自分で書いた「自筆証書遺言」、有効ですか?
→自分の望む遺言書を作るなら「元気なうちに作る」ことが大切!
などなど…
自分としては財産管理契約や後見制度の活用も大事だと思っているので
大いに共感できました。
注)財産管理契約… 頭はしっかりしているけれど体が不自由になって
お金の管理を誰かにお願いする
必要が出てきたときに有効です。最近では金融機関の本人確認も厳重ですので
ご家族でも変わりに処理
することが難しい場面があります。また、お金を管理する方(ご家族やヘルパーさんなど)が、
善意でありながら後ろめたい思いをしなくて済みます。
注)後見制度 … 自分で判断が難しくなった時に助けてくれる後見人をつける制度です。
自身が元気なうちに自ら後見人を選任しておける「任意」後見と、
判断が難しくなってから裁判所に後見人の選任を依頼する「成年後見」があります。
…しかし、人間老境に至っても心配事ややらなきゃならないことが多いものですね。
自分の幸せな老後と、自分の死後の家族のためにぜひとも一読いただきたい本です。